骨盤は歪むの?
「骨盤の歪み」、「骨盤矯正」という言葉は良く聞くことがあると思います。
自身の骨盤が歪んでいるかどうか気になる方も多いと思います。
骨盤が歪んでいるってどうゆうことを言うんでしょうか?
骨自体が歪んでいるわけではない
骨盤の形自体が変わっているわけではありません。
事実は骨盤を構成している仙腸関節(せんちょうかんせつ)という関節が左右非対称になっていることです。
この関節が数ミリ単位で動くとされています。この関節面の左右差が目立つことから“骨盤が歪んでいる”と表現されています。

しかも骨盤は元々、歪んでいる人がほとんどです。
その理由として、人間は左右非対称の生き物です。
- 脳の機能(左脳、右脳)
- 肺の形(肺葉が右3つ、左が2つ)
- 心臓、肝臓の位置
このように脳の機能、内臓の位置の関係により重心も変わるため骨盤も多少歪んでいるとされています。
ではなぜ骨盤の歪みが問題視されるのでしょうか?
骨盤の歪みに対する考え方
骨盤は上半身と下半身をつなげる位置にあるため様々な方向から力を受けています。
その力を伝えることも必要ですし、力を逃すたことも必要ですので、ある程度自由に動かせることが重要です。
そのため、本当の意味での骨盤矯正は「骨盤を左右均等にするの」ではなく「あらゆる動きに対応できる状態にする」です。
あらゆる動きに対応できる状態になれば所作が美しくなり、客観的に見ても綺麗な姿勢だと感じることができます。
骨盤の歪みは腰痛の原因になります
ただ骨盤が歪んでいるだけでは腰痛になることはないでしょう。
しかし、前述の通り骨盤の動きが制限されているとしばし腰痛の原因となります。
その痛みの原因となる箇所が仙腸関節です
仙腸関節には痛みを伝えるセンサーが多数分布しており、何らかの原因で仙腸関節が対応できない刺激が入り、噛み合わせが悪くなることで痛みが起こります。
仙腸関節は体幹のインナーマッスルによってバランスをとっています。
そのため生活習慣の悪さや運動不足による筋力低下は仙腸関節のバランスの低下、すなわち悪い骨盤の歪みにつながります
産後の骨盤の歪み
妊娠〜出産と長期間の姿勢の変化、動きの制限があると、多くの方は筋力低下や姿勢が乱れてしまいます。
出産によって一時的に開いた骨盤は本来であればホルモンの影響で元の形に戻っていきます。
しかし、出産後に関節を正しい位置に戻すトレーニングができていなかったりすることで誤った状態で固さが戻ってしまうことがあります。
これがいわゆる産後の骨盤の歪みです

本当の意味での骨盤矯正

骨盤の歪みの本当の原因は「筋力低下」、「バランス感覚の低下」です。
マッサージや「ポキッ」とする技術で筋肉や関節を緩めるだけでの施術だけでなく、筋力トレーニングや生活習慣の改善が大切になります。
極端な話をしてしまえばトレーニング無しに骨盤矯正はできません。
しっかりと正しいトレーニングができれば自然と骨盤は本来の状態へと戻っていきます。
一回のマッサージや矯正手技で改善されれば楽で良いのでしょうが、残念ながらそんなことはありません。
マッサージや矯正手技はやってもらった感があり、元に戻った感じがするかもしれません。残念なことにそんなことはありません。
本当の意味での骨盤矯正は、地味で地道なのです。
「やってもらった感覚」を求めるか、本当の意味での改善を望むのかは人それぞれだと思います。
もしあなたが後者を求めているのならばきっとお役に立てると思います。
ぜひ、骨盤の歪みに関してお困りなら当院へご相談ください。